天草本と呼ばれる【平家物語】・【伊曽保物語】など47種(うち12種現存)は、1591年~1597年、日本最初の活版印刷本として天草のコレジヨ(大神学校)において、グーテンベルク印刷機によって印刷された。
原本は、現在イギリスのブリティッシュミュージアム(大英博物館)別館のライブラリーに所蔵されている。 ※ ポルトガル式ローマ字で印刷されている。
天草本 平家物語(PDF)
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※ 翻字は京都大学文学部編【平家物語】翻字を引用
(翻字)
日本の
ことばと
ヒストリア(歴史)を習い知らんと
欲する人のため
に世話にやわらげた
る平家の物語
(図)
イエズスのコンパニア(耶蘇会)の
コレジオ天草においてスペリオーレスの御免
許としてこれを版に刻むものなり。
ご出世より(キリスト生誕)1592
(翻字)
平 家
物 語
巻 第一
第一・平家の先祖の
系図.また忠盛の上の誉れと清
盛の威勢 栄華の事。
物語の 人数
右馬充(うまのじょう)・喜一検校
右馬充・検校の坊、平家の由来が聴
きたいほどに、粗々略してお語りあれ。
喜一・易いことでござる。大方
語りまらせうず。先ず平家物語の書き
始めには奢りを極め、人を人とも
思わぬやうなる者はやがて滅びたという
證跡に、大唐、日本において奢りを極
めた人々の果てた様態をかつ申して
から、さて六波羅の入道前の太政大
臣清盛公と申した人の行儀の不法
なことを載せたものでござる。さてその
清盛の先祖は 桓武天皇九代の